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コピーライティングマーケターの一式未来です。
コピーライティングとは、端的に言えば、読み手(受け手)を意図した方向へ誘導する為の影響を、コピー(言葉)の力で与える技術です。
よりシンプルに表現するならば、「言葉の力」で人を動かす技術とも言えます。
今回はそんなコピーライティングを殺す事なく、むしろ最大限に活かし、かつ底上げする為の「文法」。
つまり、国語の授業で出てくるような形式的なものでなく、あくまで「コピーライティングを最大限に活かす為の文法」を、その中の1つである「句読点」に焦点を絞り、お伝えしていきたいと思います。
そもそもコピーライティングと文法の関係をご存知なければ、先ず下記をご確認ください。
それでは、参りましょう。
「句読点」の定義・イメージと捉え方
初めに、「句読点」の定義を確認しておきましょう。
くとうてん【句読点】
文の論理的関係を明らかにし読みやすくするために,切れ目や終止を示す表記上の符号。くぎり符号とも。句点(。),読点(、),横書きの場合のピリオド(.),コンマ(,)など
(百科事典マイペティアより)
上記は辞典上での正確な定義である為、その文法的な意味合いも含め、定義が細かく記載されています。
ただ、ここではそうした細かい定義は一旦横に置いておいて、その定義をよりシンプルに、下記の通り捉えるようにして下さい。
「句読点とは、文の区切りを伝える句点(。)と、文節同士の関係を明確化する読点(、)の総称」
この句読点は、義務教育を受けた日本人であれば、誰もがその存在を認識しており、日常においてもそれを感覚的に常用しています。
いわば、句読点とは我々日本人にとっては「当たり前」のものであるだけに、その使用は無意識の範疇で行われる事が殆どなのです。
ですが、実はこの句読点も、その使用箇所を意識するようにするだけで、文や文章自体を格段に解り易く、読み易くする効果を持っています。
コピーライティングに「句読点」を応用する際の前提
では、ここからは、コピーライティングを最大限活かす為の「句読点」の応用方法についてお伝えしていきます。
その前に、先ず押さえておく必要があるのが、コピーライティングが活躍する「フィールド」と、そのフィールドにおける「読み手の意識」です。
この件については、下記の記事でも詳しく説明しています。
前提①:コピーライティングが活躍する「フィールド」
先ず、「フィールド」。
コピーライティングとはその本質を捉えると、「人を動かす為に言葉を重ねていく営み」とも言えます。
よって、その活躍が期待される「フィールド」としては、
- コピー(広告)
- WEBサイト(集客・宣伝・セールス)
- 営業、販売
- ブランディング(イメージ戦略) 等
が上げられます。
つまり、上記のような最終的なゴールが「人を動かす事」となっている「フィールド」に対し、コピーライティングはその本領を発揮するのです。
前提②:そのフィールドにおける「読み手の意識」
次に、「読み手の意識」。
上記、前提①のコピーライティングが活躍するフィールドにおける「読み手の意識」を認識する為には、その「読み手の目的」を捉える事が必要です。
そのフィールドにおける「読み手の目的」とは、
「自分にとってメリットのある情報を入手したい」
という点に尽きるのです。
つまり、「読み手の目的」は決して、
「語り手の言葉や文章を確認する事ではない」
という事です。
小説やエッセイ、音楽の歌詞等であれば、ある意味そこに綴られた言葉や文章自体が読み手にとって重要なのかもしれませんが、対するコピー(広告)やWEBサイト等におけるそれらは、読み手にとってはどうでもいいのです。
読み手が、コピー(広告)やWEBサイト等に求めるものは、
「読み手にとって都合の良い情報」
であり、決してそこに綴られた「言葉や文章」自体を求めている訳ではないという事です。
よって、そこに綴られた言葉や文章が読まれる際の「読み手の意識」とは、“流し読み”に近いものになります。
その“流し読みされる”という事を前提とした上で、いかに読み手の心を動かし、いかに意図した行動を起こさせる為に、言葉や文章を重ねていく事ができるか。
これは、コピーライティングにおける一つの「神髄」でもあるのです。
コピーライティングを最大限活かす為の「句読点」の意義
では、以上を踏まえた上で、コピーライティングを最大限活かす為の「句読点」の意義とは何なのでしょうか。
その句読点の意義とは、”流し読みレベル”の読む意識の低い読み手に対しても、
- 「読み易い」
- 「解り易い」
という「印象」を与える事に寄与し、また、その読み手の「離脱」(その文章を読むのを辞める)可能性を低減できる部分にあります。
それを踏まえた上で、読み手から反感を買う事なく、「共感」を積み上げていく事ができれば、コピーライティングの最終目的である「人を動かす事」を成せる可能性は、ますます高まっていくのです。
(この「共感の積み上げ」については、別の機会にお話させて頂きます)
では、先ず「句点」から見ていきましょう。
コピーライティングを最大限活かす為の「句点」の応用
句点は、「。」で文を区切る事ができるのと同時に、読み手に「一息置かせる」という作用をもたらします。
よって、読み手に対して「一息置かせる」事が適切と言える下記のようなケースに、その句点を使用するのが望ましいと言えます。
- 一文が長くなりそうな時
- 次の文で重要な主張を行う時
以下、それぞれについて解説していきます。
一文が長くなりそうな時に用いる「句点」
先ず「一文が長くなりそうな時」とは、下記例文のようなイメージを想定して下さい。
私はコピーライティングの勉強を始めて一年になりますが、未だその成果が感じられないので、その原因が何かをビジネスコンサルタントに相談してみたところ、そのマーケティング戦略の方に問題があるとの指摘を受けたのです。
では、この例文に対し、読み手目線で考えた際に、読み手に「一息置かせる」べき箇所に句点(。)を使用してみます。
私はコピーライティングの勉強を始めて一年になりますが、未だその成果が感じられません。
よって、その原因が何かをビジネスコンサルタントに相談してみたところ、そのマーケティング戦略の方に問題があるとの指摘を受けたのです。
いかがでしょうか。
句点を、読み手に対して「一息置かせたい」箇所に適切に使用する事で、文が読み易く、解り易くなったかと思います。
しかし、この句点を、読み手に対して「一息置かせる」に当たって、微妙な箇所に使用してしまった場合はどうでしょうか。
私はコピーライティングの勉強を始めました。
もう一年になりますが、未だその成果が感じられないので、その原因が何かをビジネスコンサルタントに相談してみました。
結果、そのマーケティング戦略の方に問題があるとの指摘を受けたのです。
この例文は、その句点の使用方法においては、決して間違っているとは言えません。
しかし、文自体の歯切れが悪く、それぞれの文の繋がり自体もややぼやけてしまっています。
(もし、この感覚が解りにくければ、再度、上記の適切に句点を利用した際の例文と、「流し読み」で見比べて見て下さい。)
よって、句点は、あくまでも読み手にとっての読み易さや解り易さやを大前提に、その読み手に「一息置かせた方が良い箇所」に、使用するようにしましょう。
次の文で重要な主張を行う時の「句点」
もう1つの「句点」を用いるべき箇所は、「重要な主張を行う文の直前」が挙げられます。
コピーライティングにより、読み手の心を動かす為には、キャッチコピー等でない限りは、文章におけるそれぞれの一文一文にて、読み手の心に影響を与えていく必要があります。
つまり、右を向いている人に対して、いきなり左を向きなさい!と言っても、向いて貰えるはずがないのです。
よって、そこは説得のプロセスと同じで、少しずつ読み手の心をこちら側寄りに近づけていく必要があるのです。
その為に、一文一文で、読み手へ影響を与えていく訳ですが、その影響の中でも特に「パワー」を持たせたい部分が必ず出てくるはずです。
「ここだけは解って貰いたい!!」
よって、そのような主張が含まれた一文の直前に「句点」を用いる事で、その重要な主張によりパワーを持たせる事ができるのです。
例えば、その直前に「句点」がない場合は、下記のようにその主張のパワーが弱まってしまいます。
コピーライティングを極める為に「とにかく書く」事が大切と仰る方が沢山おられますが、実際にはそれだけでは駄目で、何よりも重要なのは、読み手の心の声を「聴きながら書く」事だと思います。
これを、「重要な主張を行う文の直前」に句点を入れてみます。
コピーライティングを極める為に「とにかく書く」事が大切と仰る方が沢山おられますが、実際にはそれだけでは駄目です。
何よりも重要なのは、読み手の心の声を「聴きながら書く」事だと思います。
いかがでしょうか。
本例文に置ける重要な主張である「聴きながら書く」という点に、よりパワーが集中している事がお解り頂けるかと思います。
では、次は「読点(、)」について見ていきましょう。
コピーライティングを最大限活かす為の「読点」の応用
読点は、「、」で文節同士の関係を明確化できるのと同時に、読み手に「息継ぎさせる」作用をもたらします。
よって、読み手に対して「息継ぎさせる」事が適切と言える下記のようなケースに、その句点を使用するのが望ましいと言えます。
- 主語の終わり
⇒「私は、」「私が、」等 - 接続詞の後
⇒「つまり、」「では、」等 - 接続助詞の後
⇒「~なので、」「~だけど、」等 - 並列された単語の間
⇒「松、竹、梅」等 - 修飾したい箇所
⇒下記で詳細を説明します。
その中でも、最後の「修飾したい箇所に読点を用いる」というテクニックは、文節同士の関係を明確化する事にも繋がります。
文の意味を、読点の位置で変えるテクニック
そもそも文節とは、下記の通り、意味を失わない程度に可能な限り短く区切られた言葉の単位の事です。
炎のように/辛い/スパイスで/作られた/カレー。
上記で言えば、5つの文節に区切る事ができます。
(ここでは、厳密な区切り方を覚える必要はなく、あくまでも文節というもののイメージを持って頂くだけで大丈夫です。)
対する読点とは、この文節同士の間の「どの位置に入れるか」で、その文の意味(影響)自体を変える作用を持っているのです。
例えば、下記の各例文をご覧下さい。
- 炎のように、辛いスパイスで作られたカレー
⇒辛いスパイスで作られたカレーを、「炎」と表現 - 炎のように辛い、スパイスで作られたカレー
⇒スパイスで作られたカレーを、「炎のような辛さ」と表現 - 炎のように辛いスパイスで、作られたカレー
⇒「炎」と表現されたスパイスが原料となったカレー
このように、全く同じ文であったとしても、読点の位置を変えるだけで、こうも文の意味が変わるのです。
よって、自らが読み手に与えたい影響(意味)を決めた上で、その「読点」を然るべき文節の間に入れるようにすれば、より意図した影響を与える文を作れると言う事です。
以上、「句点」と「読点」それぞれについて、コピーライティングに最大限活かす為のテクニックをお伝えさせて頂きました。
そのテクニックの中には、些細なものもあったかも知れません。
しかし、「塵も積もれば山」となると言うことわざがあるように、その些細な意識の積み上げが、強靭な文や文章を作るのです。
ひいては、あなたのコピーライティングスキルを底上げし、その「進化」へと繋げる架け橋にもなっていくという事を、ここで断言させて頂きます。
コピーライティングを最大限活かす「7つの文法」
さて、今回はコピーライティング力を最大限生かす為の文法の一つである「句読点」を用いたテクニックについて、お伝えさせて頂きました。
そんな「句読点」のような文法は他にも存在しており、主に下記の「7つの文法」等に分類されます。
当サイトでは、上記それぞれに対する「コピーライティングを最大限に活かす為の文法」を、その講座として展開しておりますので、是非、参考にしてみて下さい。
引き続き、お付き合い頂けますと幸いです。
一式未来
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