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コピーライティングマーケターの一式未来です。

 

コピーライティングとは、端的に言えば、読み手(受け手)を意図した方向へ誘導する為の影響を、コピー(言葉)の力で与える技術です。

 

よりシンプルに表現するならば、「言葉の力」で人を動かす技術とも言えます。

 

今回はそんなコピーライティングを殺す事なく、むしろ最大限に活かし、かつ底上げする為の「文法」。

 

つまり、国語の授業で出てくるような形式的なものでなく、あくまで「コピーライティングを最大限に活かす為の文法」を、その中の1つである「助詞」に焦点を絞り、お伝えしていきたいと思います。

 

そもそもコピーライティングと文法の関係をご存知なければ、先ず下記をご確認ください。

多くのライターが無知な「コピーライティングと文法」の関係とは

コピーライティングを最大限活かす為の文法による「印象作り」とは

 

それでは、参りましょう。

「助詞」の定義・イメージと捉え方

初めに、「助詞」の定義を確認しておきましょう。

 

じょし【助詞】

国語の品詞の一。付属語で活用のないもの。自立語に付いて、その語と他の語との関係を示したり、その語に一定の意味を添えたりする。文中でのはたらき、接続の仕方、添える意味などによって一般に格助詞・接続助詞・副助詞・係助詞・終助詞・間投助詞などに分類される。なお、これらのほかにも、並立助詞・準体助詞などが加えられることがある。てにをは。助辞。

(大辞林 第三版より)

 

上記は辞典上での正確な定義である為、その文法的な意味合いも含め、定義が細かく記載されています。

 

ただ、ここではそうした細かい定義は一旦横に置いておいて、その定義をよりシンプルに、下記の通り捉えるようにして下さい。

 

「助詞とは、単語と単語の間に付属して意味を加えるもの」

 

例えば、以下の例文①を見てみましょう。

助詞の例文①-1

、走る

助詞の例文①-2

、走る

 

上記例文における助詞とは、前者で言えば「私」「走る」という単語の間に入る『』、後者で言えば「私」「眠い」という単語の間に入る『』となります。

 

この例文を見ても解るように、「私」から「私」へとたった一文字その助詞が変わるだけで、その文の意味合いが大きく変わる事になります。

 

これこそが「助詞」の定義が、

 

「単語と単語の間に付属して意味を加えるもの」

 

とされる所以と言えます。

助詞を「意識」する事が何よりも重要

そして、この「助詞」を応用していくに当たり、何よりも重要なのは助詞という存在を「意識」するという事です。

 

何故なら、日本で生まれ育ったネイティブにとって、数々の文法の中でも特に「無意識的」に活用されているのが、この「助詞」だからです。

 

例えば、会話において、主語等であれば少なからずその文法を意識している方は居るかもしれませんが、

 

直前の発言を踏まえ、次の発言では「も」という助詞を用いるべきだな…

 

といった様に、助詞という文法を会話において「意識」している方は殆ど居ないと思います。

 

故に、多くの人々がいざ文を書いた際に、その「違和感」が顕著に生まれてしまうのが、この「助詞」なのです。

 

ちなみにその助詞の違和感とは、決して「文に書くから発生する」というものではありません。

 

おそらく、文を書いた際にその「助詞の違和感」が生まれてしまう方は会話においても同様であり、ただ、会話であれば「音声の流れ」があるので“誤魔化が利く”というだけの話だと思います。

 

文の場合は、そこに書いた文字が「視覚的に残ってしまう」が故に、その違和感が顕著に「表出する」だけの事なのです。

 

そして以下の例文②のように「助詞の違和感」とは、文中の「単語」が増えれば増えるほど、発生しやすくなります。

【誤った例】助詞の例文②-1

、コピーライティング勉強アメリカ旅立ち、そこ出会ったアメリカ人マイケル、コピーライティング会社立ち上げる事なり、今ではコピーライター指導者ともなっている。

【正しい例】助詞の例文②-2

、コピーライティング勉強アメリカ旅立ち、そこ出会ったアメリカ人マイケル、コピーライティング会社立ち上げる事なり、今ではコピーライター指導者ともなっている。

 

上記の【誤った例】における助詞の誤りは、黄色マーカーの部分であり、その下の【正しい例】でその誤りを在るべき形に修正しております。

 

ここでの例はやや大げさかもしれませんが、私が日々コピーや文章の添削を行う中では、多くの方がこれに近い状況に陥っているのです。

 

また、上記例文②のように、文中における「単語」が増えれば増える程、それぞれの間を繋ぎ、意味を持たせる為に必要な「助詞」の数も必然的に増えます。

 

故に、その際に「助詞の意識」が足りていないと、知らず知らずのうちに本来の意味とは掛け離れた助詞を用いてしまう可能性が高まってしまうのです。

助詞の「違和感を察知する力」も重要

しかし、「助詞を意識せよ!」と言われた直後から、いきなりそれを十分に成していくのも難しいかと思います。

 

よって、「助詞の意識」に次いで重要なのが、助詞の「違和感を察知する力」です。

 

助詞の「違和感を察知する力」とは、書いて字の通り、自らの書いた文を眺め、その違和感に気づける力の事を差します。

 

何故、この力が重要なのかと言うと、「違和感」に気づく事さえできれば、その助詞を適正なものに修正していく事は容易だからです。

 

ただ、この「違和感を察知する」という点においても、慣れないうちは下記の方法等を用いていく事をお勧めします。

 

  • 頭の中で文を音声化してみる
  • 実際に文を読み上げてみる
  • 読み上げを録音し、それを聞いてみる

 

その理由として、多くの人々はその文法を、「文字」として書くより「音声」として発言する際に用いてきた経験の方が、圧倒的に多いはずだからです。

 

故に、文法の「違和感を察知する」という事に慣れないうちは、その文を音声とした捉えた方が、直感的に違和感に気づける可能性が高いのです。

 

勿論、文法に対する感覚が研ぎ澄まされていけば、そのような音声化は不要となり、文を一目見ただけでその違和感に気づく事ができるようになります。

コピーライティングに「助詞」を応用する際の前提

さて、これまでの内容を踏まえ、ここからは、コピーライティングを最大限活かす為の「助詞」の応用方法についてお伝えしていきます。

 

その前に、先ず押さえておく必要があるのが、コピーライティングが活躍する「フィールド」と、そのフィールドにおける「読み手の意識」です。

 

この件については、下記の記事でも詳しく説明しています。

コピーライティングを最大限活かす為の文法による「印象作り」とは

前提①:コピーライティングが活躍する「フィールド」

先ず、「フィールド」。

 

コピーライティングとはその本質を捉えると、「人を動かす為に言葉を重ねていく営み」とも言えます。

 

よって、その活躍が期待される「フィールド」としては、

 

  • コピー(広告)
  • WEBサイト(集客・宣伝・セールス)
  • 営業、販売
  • ブランディング(イメージ戦略) 等

 

が上げられます。

 

つまり、上記のような最終的なゴールが「人を動かす事」となっている「フィールド」に対し、コピーライティングはその本領を発揮するのです。

前提②:そのフィールドにおける「読み手の意識」

次に、「読み手の意識」。

 

上記、前提①のコピーライティングが活躍するフィールドにおける「読み手の意識」を認識する為には、その「読み手の目的」を捉える事が必要です。

 

そのフィールドにおける「読み手の目的」とは、

 

「自分にとってメリットのある情報を入手したい」

 

という点に尽きるのです。

 

つまり、「読み手の目的」は決して、

 

「語り手の言葉や文章を確認する事ではない」

 

という事です。

 

小説やエッセイ、音楽の歌詞等であれば、ある意味そこに綴られた言葉や文章自体が読み手にとって重要なのかもしれませんが、対するコピー(広告)やWEBサイト等におけるそれらは、読み手にとってはどうでもいいのです。

 

読み手が、コピー(広告)やWEBサイト等に求めるものは、

 

「読み手にとって都合の良い情報」

 

であり、決してそこに綴られた「言葉や文章」自体を求めている訳ではないという事です。

 

よって、そこに綴られた言葉や文章が読まれる際の「読み手の意識」とは、“流し読み”に近いものになります。

 

その“流し読みされる”という事を前提とした上で、いかに読み手の心を動かし、いかに意図した行動を起こさせる為に、言葉や文章を重ねていく事ができるか。

 

これは、コピーライティングにおける一つの「神髄」でもあるのです。

コピーライティングを最大限活かす為の「助詞」の意義

では、以上を踏まえた上で、コピーライティングを最大限活かす為の「助詞」の意義とは何なのでしょうか。

 

その助詞の意義とは、”流し読みレベル”の読む意識の低い読み手に対しても、

 

  • 「読み易い」
  • 「解り易い」
  • 「メリハリや臨場感がある」

 

という「印象」を与える事に寄与し、また、その読み手の「離脱」(その文章を読むのを辞める)可能性を低減できる部分にあります。

 

それを踏まえた上で、読み手から反感を買う事なく、「共感」を積み上げていく事ができれば、コピーライティングの最終目的である「人を動かす事」を成せる可能性は、ますます高まっていくのです。

(この「共感の積み上げ」については、別の機会にお話させて頂きます)

コピーライティングを最大限活かす為の「助詞」の応用

さて、そんなコピーライティングを最大限活かす為の「助詞」の応用方法は下記の2点です。

 

  1. 「助詞」を使い分け、メリハリ・臨場感をつける
  2. 「助詞」によって、訴求力を強める

 

以下、それぞれについて見ていきましょう。

応用①:「助詞」を使い分け、メリハリ・臨場感をつける

そもそも、「メリハリ・臨場感」のある文とは何なのか。

 

それは、そこに書かれている文を読む事で、実際にその書き手から「直接的に話をして貰っているような感覚」を受けるような文の事を差します。

 

これは、例を見て頂いた方が早いと思うので、下記の例文をご覧下さい。

助詞が単調であり「メリハリ・臨場感のない」文章

コピーライティングエッセンス学べるセミナー会場運ぶ。

【改善文】助詞を使い分けた「メリハリ・臨場感のある」文章

コピーライティングエッセンス学べるセミナー会場運ぶ。

 

前者の例文では、助詞の「の」が連続的に用いられているが故に、文全体がやや“のっぺり”とした「メリハリ・臨場感」のないものになってしまっています。

 

対する後者の例文では、助詞を「の」以外にも使い分ける事で、文全体が引き締まり、「メリハリ・臨場感」がついている事がお解り頂けるのではないかと思います。

 

また、文の「メリハリ・臨場感」というものは、読み手が決してそれを意識していなくとも、直感的にその「印象」が伝わってしまう性質を持っています。

 

あなた自身も、「何故か解らないけど引き込まれる」という文章を目にした事があるかと思いますが、そう言った文章はほぼ間違いなく、この「メリハリ・臨場感」を持っている傾向があるのです。

 

特に、上記例文はたった一文に過ぎませんが、例えばこのような「メリハリ・臨場感のない文」を中心として構成された文章と、そうではない文章では、どちらが読みやすいでしょうか。

 

その答えは言うまでもないかと思います。

 

応用②:「助詞」によって、訴求力を強める

続いて、まさにコピーライティングと言った内容になりますが、訴求力(セールス力)を強める為の「助詞の応用方法」をお伝えします。

 

ここで、「助詞」の定義を下記の通り、おさらいしておきましょう。

 

「助詞とは、単語と単語の間に付属して意味を加えるもの」

 

つまり、この助詞は、「単語と単語の関係性を変える力」を持っているとも言えます。

 

例えば、以下の例文を見比べて見てください。

訴求力としての助詞を意識していない文

読み手の潜在願望捉えるコピーライティング講座

【改善文】訴求力としての助詞を意識した文

読み手の潜在願望をも捉えるコピーライティング講座

 

これは、たった一文字の「助詞」が違うだけで、その「訴求の印象」が変わってしまう例になります。

 

ここはその解説の為に、あくまで可能性ベースで言及させて頂きますが、前者のコピーでは単純に、

 

「潜在願望を捉えるコピーライティングが学べるんだな」

 

という印象になるかと思います。

 

それに対し、後者のコピーでは、助詞を「を+も」とする事で、

 

「潜在願望すらも捉えられるような壮大なコピーライティングが学べるかも」

 

といった形で、その「訴求の印象」が読み手の頭の中に拡がる事で、訴求力自体が強まる可能性を持っているのです。

 

このように「助詞」はその前後の単語や文の、方向性や範囲を変える力も持っている為、その力をより訴求力が強まる方向に応用していくべきと言えます。

助詞は「ヘッドコピー(見出し)」でも力を発揮する

この「訴求力を強める為の助詞の応用」が特に力を発揮するのは、ヘッドコピー(見出し)です。

 

ヘッドコピー(見出し)とは、その文章の中で最も目立ちかつ短文で構成される為、当然そこに対する「助詞の影響力」も通常の文と比較し、圧倒的に強くなるのです。

 

そして、ヘッドコピー(見出し)とはある意味、文章やコピーの要でもあり、ここを外してしまうと、読み手はその文章やコピーを読んですらくれない可能性があります。

 

よって、そういった意味でも今回お伝えした「助詞の応用」は、コピーライティングにおいて「非常に重要なポイント」とも言えるのです。

 

コピーライティングを最大限活かす「7つの文法」

さて、今回はコピーライティング力を最大限生かす為の文法の一つである「助詞」を用いたテクニックについて、お伝えさせて頂きました。

 

そんな「助詞」のような文法は他にも存在しており、主に下記の「7つの文法」等に分類されます。

 

 

当サイトでは、上記それぞれに対する「コピーライティングを最大限に活かす為の文法」を、その講座として展開しておりますので、是非、参考にしてみて下さい。

 

引き続き、お付き合い頂けますと幸いです。

 

一式未来

 

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