お世話になっております。
コピーライティングマーケターの一式未来です。
コピーライティングとは、端的に言えば、読み手(受け手)を意図した方向へ誘導する為の影響を、コピー(言葉)の力で与える技術です。
よりシンプルに表現するならば、「言葉の力」で人を動かす技術とも言えます。
今回はそんなコピーライティングを殺す事なく、むしろ最大限に活かし、かつ底上げする為の「文法」。
つまり、国語の授業で出てくるような形式的なものでなく、あくまで「コピーライティングを最大限に活かす為の文法」を、その中の1つである「接続助詞」に焦点を絞り、お伝えしていきたいと思います。
そもそもコピーライティングと文法の関係をご存知なければ、先ず下記をご確認ください。
それでは、参りましょう。
「接続助詞」の定義・イメージと捉え方
初めに「接続助詞」の定義を確認しておきましょう。
せつぞくじょし【接続助詞】
助詞の種類の一。用言や用言に準ずるものに付いて、下にくる用言や用言に準ずるものに続け、前後の文(または文節)の意味上の関係を示す助詞。現代語では、「ば」「と」「ても(でも)」「けれど(けれども)」「が」「のに」「ので」「から」「し」「て(で)」など、古語では、「ば」「とも」「ど」「ども」「が」「に」「を」「て」など。
(デジタル大辞泉より)
上記は辞典上での正確な定義である為、その文法的な意味合いも含め、定義が細かく記載されています。
ただ、ここではそうした細かい定義は一旦横に置いておいて、その定義をよりシンプルに、下記の通り捉えるようにして下さい。
「接続助詞とは、2つの文(文節)を1つに接続し、その関係性(流れ)を認識させる為のもの」
つまり、読み手にとってはその「接続助詞」がある事によって、それぞれの文(文節)の関係性や流れを認識する事ができ、「どういう目的で展開されている文(主張)なのか」を理解しやすくなるのです。
それぞれの用途に応じた「接続助詞」
では、それぞれの用途に応じ、「接続助詞」はどのように分類されるのか。
その主なパターンは以下の通りです。
ここでは、コピーライティングに最大限に活かす為の文法という名目のもと、そこからやや外れそうな細かい文法については、あえて割愛しています。
仮定の順節
~ば、~と 等
コピーライティングで成果が出なければ、文法を見直すべきだ。
仮定の内容に対し、順当な(予想される)内容を接続する際に用いる接続助詞です。
確定の順接
~ので、~から 等
コピーライティングで成果が出ないので、文法を見直し始めた。
確定した内容に対し、順当な(予想される)内容を接続する際に用いる接続助詞です。
仮定の逆説
~ても(でも)、~ところで 等
コピーライティングを極めても、文法が破綻していては意味がない。
仮定の内容に対し、順当でない(予想に反する)内容を接続する際に用いる接続助詞です。
確定の逆説
けれど(けれでも)、~が、~のに、~ながら 等
コピーライティングを極めたつもりだが、期待通りの結果が出ない。
確定の内容に対し、順当でない(予想に反する)内容を接続する際に用いる接続助詞です。
並立の関係
~けれど(けれども)、~し、~て(で)、~たり(だり) 等
ダイレクト広告のコピーも書けるし、イメージ広告のコピーも書ける。
対等な2つの要素を接続する際に用いる接続助詞です。
コピーライティングに「接続助詞」を応用する際の前提
さて、これまでの内容を踏まえ、ここからは、コピーライティングを最大限活かす為の「接続助詞」の応用方法についてお伝えしていきます。
その前に、先ず押さえておく必要があるのが、コピーライティングが活躍する「フィールド」と、そのフィールドにおける「読み手の意識」です。
この件については、下記の記事でも詳しく説明しています。
前提①:コピーライティングが活躍する「フィールド」
先ず、「フィールド」。
コピーライティングとはその本質を捉えると、「人を動かす為に言葉を重ねていく営み」とも言えます。
よって、その活躍が期待される「フィールド」としては、
- コピー(広告)
- WEBサイト(集客・宣伝・セールス)
- 営業、販売
- ブランディング(イメージ戦略) 等
が上げられます。
つまり、上記のような最終的なゴールが「人を動かす事」となっている「フィールド」に対し、コピーライティングはその本領を発揮するのです。
前提②:そのフィールドにおける「読み手の意識」
次に、「読み手の意識」。
上記、前提①のコピーライティングが活躍するフィールドにおける「読み手の意識」を認識する為には、その「読み手の目的」を捉える事が必要です。
そのフィールドにおける「読み手の目的」とは、
「自分にとってメリットのある情報を入手したい」
という点に尽きるのです。
つまり、「読み手の目的」は決して、
「語り手の言葉や文章を確認する事ではない」
という事です。
小説やエッセイ、音楽の歌詞等であれば、ある意味そこに綴られた言葉や文章自体が読み手にとって重要なのかもしれませんが、対するコピー(広告)やWEBサイト等におけるそれらは、読み手にとってはどうでもいいのです。
読み手が、コピー(広告)やWEBサイト等に求めるものは、
「読み手にとって都合の良い情報」
であり、決してそこに綴られた「言葉や文章」自体を求めている訳ではないという事です。
よって、そこに綴られた言葉や文章が読まれる際の「読み手の意識」とは、“流し読み”に近いものになります。
その“流し読みされる”という事を前提とした上で、いかに読み手の心を動かし、いかに意図した行動を起こさせる為に、言葉や文章を重ねていく事ができるか。
これは、コピーライティングにおける一つの「神髄」でもあるのです。
コピーライティングを最大限活かす為の「接続助詞」の意義
では、以上を踏まえた上で、コピーライティングを最大限活かす為の「接続助詞」の意義とは何なのでしょうか。
その接続助詞の意義とは、“流し読みレベル”の読む意識の低い読み手に対しても、
- 「読み易い」
- 「解り易い」
という「印象」を与える事に寄与し、また、その読み手の「離脱」(その文章を読むのを辞める)可能性を低減できる部分にあります。
それを踏まえた上で、読み手から反感を買う事なく、「共感」を積み上げていく事ができれば、コピーライティングの最終目的である「人を動かす事」を成せる可能性は、ますます高まっていくのです。
(この「共感の積み上げ」については、別の機会にお話させて頂きます)
コピーライティングを最大限活かす為の「接続助詞」の応用
さて、そんなコピーライティングを最大現活かす為の「接続助詞」の応用方法は下記の二点です。
- 「接続助詞」の過度な多用を避け、反応の低下を防ぐ
- 「接続助詞」を用い、文同士の関連性(流れ)を強める
以下、それぞれについて見ていきましょう。
応用①:「接続助詞」の過度な多用を避け、反応の低下を防ぐ
先ず、私がこれまで数々の文章やコピーに対し指導や添削を繰り返している中で感じる、多くの方々がハマってしまっている「罠」があります。
その内の一つが、「接続助詞の過度な多用」です。
接続助詞は、それぞれの文(文節)同士を接続し関連性(流れ)を強める「属性」を持つ為、やろうとさえ思えば、“実質無限”に文(文節)同士を接続していく事ができます。
この接続助詞の持つ「属性」こそが、まさに多くの方々が「接続助詞の過度な多用」という「罠」にハマってしまう原因ともなっているのです。
よって、その例文と改善文を以下に示します。
接続助詞を「過度に多用」した文章
私はコピーライティングの勉強を始めて一年になりますが、未だその成果が感じられないので、その原因が何かをビジネスコンサルタントに相談してみましたが、マーケティング戦略に問題があるとの指摘を受けたので、マーケティング戦略の見直しを行いましたが、その成果が現れなかったので、コピーライティングの根本にある文法自体を見直す事にしました。⇒ 接続助詞 計6つ
【改善文】接続助詞を「適度に用いた」文章
私はコピーライティングの勉強を始めて一年になります。
しかし、未だその成果が感じられないので、その原因が何かをビジネスコンサルタントに相談してみました。
結果、マーケティング戦略に問題があるとの指摘を受けたので、マーケティング戦略の見直しを行う事になったのです。
ですが、その成果は現れなかったので、コピーライティングの根本にある文法自体を見直す事にしました。⇒ 接続助詞 計3つ
前者の例文(改善前)の場合、接続助詞の過度な多用により、その一文があり得ないくらい長くなってしまっております。
それによって、その文章の趣旨や、接続されているそれぞれの文の関係性も含め、非常に解りにくいものになっている事が明らかだと思います。
つまり、接続助詞は多用すればするほど、その文章や各文を解りにくいものにしてしまう副作用も持つものだという事を覚えておいて下さい。
よって、後者の例文(改善文)のように、その接続助詞は「適度に用いる」事が必要なのです。
その目安としては、句点(。)を入れてもごく自然に区切れる部分を、いわゆる「文の区切れ」と考えた上で、その「区切れ」を多くても二つまでに抑えるというところだと思います。
例えば、前者の例文(改善前)を区切ってみると以下のようになります。
私はコピーライティングの勉強を始めて一年になります。/未だその成果が感じられません。/その原因が何かをビジネスコンサルタントに相談してみました。/マーケティング戦略に問題があるとの指摘を受けました。マーケティング戦略の見直しを行いました。/その成果が現れませんでした。/コピーライティングの根本にある文法自体を見直す事にしました。
このように、その「文の区切れ」を基準に、どうすれば読み手にとって「読み易く解り易くなるか」を意識しながら接続助詞を用いるようにしていけば、自然と接続助詞を効率的に応用できるようになります。
そんな「無意識でも接続助詞(文法)を最適化できる」レベルを目指していく事、あなたの文章力ひいてはコピーライティング力を底上げする事にも繋がっていくのです。
応用②:「接続助詞」を用い、文同士の関連性(流れ)を強める
次は、文章全体の「読み易さ・解り易さ」を向上させるべく、「接続助詞」を用いる事で、文同士の関連性(流れ)を強めるテクニックをお伝えします。
これは、例を見て頂いた方が早いと思うので、下記の例文をご覧下さい。
接続助詞がなく「文同士の関連性(流れ)」が解り難い文章
コピーライティングで結果を出していく為には、幾つかのポイントがあります。
例えば、私は「文法」というものを気にも留めていませんでした。
(⇒前文に対する流れや繋がり、関連性が解り難い一文)
しかし、コピーライティングで結果を出していく為には、その根本となる文章自体をその文法によって「読み易く解り易く」する必要があったのです。
【改善文】接続助詞があり「文同士の関連性(流れ)」が解り易い文章
コピーライティングで結果を出していく為には、幾つかのポイントがあります。
例えば、私は「文法」というものを気にも留めていなかったのですが、コピーライティングで結果を出していく為には、その根本となる文章自体をその文法によって「読み易く解り易く」する必要があったのです。
(⇒接続助詞を用いて文同士を接続する事により、前文の主張「コピーライティングで結果を出していく為のポイント」に対する流れや繋がり、関連性が解り易い一文に改善)
前者の例文(改善前)では、「接続助詞」がない為に、前文に対してどのような位置づけで展開されているのか、後文(しかし~です)も踏まえた上で「推測」する必要性が生じます。
対する後者の例文(改善後)では、「接続助詞」を用いる事で、前文に対してどのような位置づけで展開されているのか、その一文だけで「認識」する事ができるのです。
基本的に文とは、文章全体の主題(目的)に沿ったもの“だけ”を積み重ねていくべきであり、そこで重要なのは、読み手に対し、その「主題に沿っている」という事実を「認識」させる事と言えます。
つまり、いくら自ら(書き手)が“そのつもり”で一文一文を積み重ねていたとしても、読み手自身が「この文は主題(目的)に沿ったものだ」と「認識」できなければ、何の意味もないのです。
だからこそ、それぞれの文は、読み手がその前文に対する流れや繋がり・関連性を、読み手に「推測」させるのではなく、「認識」させやすいように構成していかなければならないのです。
今回の「接続助詞を用いる」と言うテクニックは、その為の一つの武器と言えます。
コピーライティングを最大限活かす「7つの文法」
さて、今回はコピーライティング力を最大限生かす為の文法の一つである「接続助詞」を用いたテクニックについて、お伝えさせて頂きました。
そんな「接続助詞」のような文法は他にも存在しており、主に下記の「7つの文法」等に分類されます。
当サイトでは、上記それぞれに対する「コピーライティングを最大限に活かす為の文法」を、その講座として展開しておりますので、是非、参考にしてみて下さい。
引き続き、お付き合い頂けますと幸いです。
一式未来
もっと学びたい方はこちらへ
その他コンテンツはこちらへ